皆様どうも、きほーてです。
今回は、これまで使ってきた万年筆の中で「手放したわけではないけれど、気づけば使わなくなっていた万年筆」について振り返ってみたいと思います。
レビューというよりも、「なぜ今は使っていないのか」「自分は何を大事にしているのか」を整理するための記事です。
使わなくなった万年筆たち
真っ先に思い浮かんだのは、プラチナの3776センチュリーと、パイロットのキャップレス木軸です。
どちらも評価の高い万年筆で、作りや品質に不満があったわけではありません。
ただ、実際に日常で使い続けるかという点では、少しずつ距離ができていきました。
① 書き出しでストレスがかかる
まず、これは私の中ではかなりはっきりしています。
**書き出しでかすれたり、引っかかったりする万年筆は、好み以前に「道具として合わない」**と感じています。
最初の一文字で引っかかると、それだけで集中が切れてしまう。
速記したい場面では特に致命的でした。
② 紙との摩擦が気になる
3776センチュリーは、独特の紙との摩擦感がありました。
ゆっくり書く分には問題ありませんが、テンポよく書こうとすると、その摩擦がブレーキになります。
「書くスピードをペンに合わせなければならない」
この感覚が、日常使いでは徐々にストレスになっていきました。
③ 重さそのものではなく、負荷のかかり方
キャップレス木軸については、「重いから使わなくなった」と思っていました。
ただ、よく考えると、カスタム823やモンブラン149は比較的重い部類でも、今も普通に使っています。
違いは数値上の重さではなく、書いている最中に指や手にかかる負荷だったのだと思います。
どこがどう悪いのかは説明できませんが、持っている部分が痛くなってくる。
身体が先に「今日はこれじゃない」と判断していた感覚です。
④ 字の安定が崩れると、頭の中まで乱れる
万年筆を使い始めてから、初めて意識するようになったのが「字の安定」でした。
ボールペンでは、字幅が大きく乱れることはほとんどありません。
一方、万年筆は筆圧や角度で線幅が変わりやすい。
それが魅力だと言われることも多いですが、私にとっては不要な要素でした。
字が不安定になると、なぜか頭の中まで少し混乱します。
逆に、字が安定していると、どんどん書きたくなり、集中も深まります。
⑤ 「万年筆である意味」が揺らぐ瞬間
書き比べた瞬間に、文字の不安定さがはっきり出ると、使う気が一気に薄れました。
それが、セーラーのプロフェッショナルギアを使う頻度が減った理由でもあります。
万年筆には、
-
スラスラ書けること
-
所有欲が満たされること
この両立を求めています。
どちらかが欠けるなら、「それならボールペンでいい」と感じてしまう。
万年筆は毛筆ではありません。
文字の濃淡や揺らぎを楽しむという考え方も理解はできますが、私にとっては必要ありませんでした。
それでも万年筆を使い続ける理由
では、なぜ今も万年筆を使っているのか。
それは、安定して書けて、なおかつ「良い道具を使っている」という満足感があるからです。
軸や重さ、デザインが気に入っていれば、多少の癖なら調整に出すという選択肢もあります。
でも、そこに魅力を感じなければ、無理に付き合わない。
性能が高いかどうかよりも、
自分の書くリズムを壊さないかどうか
それが、使い続けるかどうかの分かれ目でした。
万年筆選びには、正解も流行もありません。
「万年筆はこうあるべき」という一般論より、
「自分はどう書きたいのか」を基準にしていいのだと思います。
それでは今回はこの辺で~