万年筆

たくさんの魅力を解説!スーベレーンM800(緑縞)EFレビュー|モンブラン マイスターシュテュック149との違いも紹介

皆様どうも、きほーてです。

今回は、ペリカンの「スーベレーンM800(緑縞)」について、私自身の使用感を中心にレビューします。私にとってM800は“ただの高級文房具”ではありません。「万年筆で書いている」という存在感を、日々の筆記にしっかり乗せてくれる一本です。結論から言うと、私はこの万年筆を瞬記(短時間で頭に浮かんだことを一気に書き出すメモ術)に割り当て、思考のスピードを保ちながら「書く時間そのもの」を楽しんでいます。

1. 緑縞という“象徴”がくれる所有感

スーベレーンといえば緑縞。ネット購入のときも迷わずこの色を選びました。黒と緑の縞模様、金属パーツの落ち着いた輝き、机上での佇まい。視界に入るたびに気持ちが整い、「さあ、書こう」というモードに入れます。これは単なるデザインの好みを超えた“アイデンティティ”の力です。持ち歩いている万年筆の中でも、所有欲を最も満たしてくれる一本になりました。

2. EFなのに太い──それでも“全体はちょうどいい”

私の個体はEFですが、体感では国産Mに近い太さ。ここは正直驚きました。ただし、ここで終わりません。重量・バランス・紙への当たり・ラインの安定感が見事に調和していて、筆記体験そのものは抜群に“ちょうどいい”。太さだけが惜しい。もし国産F相当まで細ければ、普段使いのエースに即昇格させていたと思います。とはいえこの“太さを許容したくなる総合力”こそが、M800の完成度の高さだと感じます。

3. “瞬記”で真価を発揮する

日記や仕事の細かい記入には太い。しかし、瞬記には最高です。考える前に手が先に動く、このスピードを邪魔しないのがM800。筆圧をかけずにスルスル進み、適度なヌラヌラ感が言葉の流れを後押ししてくれます(ただしキャップレスMほどウェットではありません)。瞬記は迷いを紙に吐き出してから整理するスタイルですが、M800はその勢いを保ったまま、書いている最中の“快感”まで提供してくれます。

4. キャップ回転数が少なく「書き始め」が速い

小さなことのようで、毎日の体験を確実に変えるポイント。M800はキャップの回す回数が少ないので、書きたいと思った瞬間にペン先が紙に触れます。これは地味に大差。複数本の万年筆をローテする人ほど、キャップ開閉のストレスが積み重なるのを知っています。M800はここが軽い。“書き始めるまでの距離が短い”ことは、使用頻度の高さに直結します。

5. 「書いている存在感」が濃い──149との違い

よく比較に挙がるモンブランのマイスターシュテュック149は、“気づけば書き進んでいる”タイプ。良い意味で存在感が透ける筆記感です。一方M800は対照的で、「私は今、万年筆で書いている」という実感が強く、筆記そのものを“時間として味わう”方向へ連れていってくれます。どちらが上という話ではなく、体験の方向が違います。無自覚にどんどん書ける149、意識的に“書いている”喜びを味わえるM800。私は後者の時間が好きです。

6. 吸入式の安心感と“運用の楽しさ”

M800はピストン吸入式。実容量は公表資料によって差がありますが、インク補給の頻度を気にせず使えるのは体感として確かです。瞬記の連投や、まとまった思考書きをしても不安が少ない。ボトルから吸い上げる手順は手間に見えますが、私は「これから書く」儀式として気持ちの切り替えに役立っています。国産カートリッジ式の手軽さも大好きですが、M800の“運用”は別ジャンルの愉しさがあります。

7. 使い分け文化を肯定してくれる一本

私は「全部を一本で」は目指しません。役割をはっきり分けるほうが、どの万年筆も一番良い状態で活躍してくれます。M800は私の中で瞬記専用。日記や仕事には別の細字系を使う。こうして席を分けることで、M800の個性――太めの線がもたらす“書いている感”――が濁らず、毎回満足度高く使い切れるのです。調整に出す案も考えましたが、今の書き味が変わるのが怖いので現状維持。限定色が出たら…それはきっと迎えに行くと思います。

8. 緑縞は“毎日使うクラシック”

クラシックな雰囲気は、ともすると“特別な日にだけ”の方向へ行きがちです。でもM800の緑縞は違いました。日常に自然に溶け込みながら、確実に気持ちを上げる。カバンから取り出した瞬間の高揚、ノートに置いた時の静かな存在感。大ぶりに見えて持ち心地は安定しており、私の手では後重すぎず、前軽すぎずの絶妙なバランス。長文の瞬記でも疲労が残りにくいのは好印象です。

9. 欠点も正直に:太さの“壁”

魅力を語る一方で、やはり太さの壁はあります。手帳の微細な記入や、仕事の細かい数字・記号が続く場面では出番が限られます。ここは誤魔化せません。けれど、その弱点ゆえに役割が定まり、強みが際立つのも事実です。私の運用では、M800を無理にオールラウンダーへ矯正しないことが、結果的に一番満足度を高めました。

10. こういう人に勧めたい

万年筆で書く時間そのものを味わいたい人
「ただの道具」以上の所有と体験の価値を求める人
149の“無自覚に進む筆記”より、意識して書く喜びを選びたい人
使い分け前提で道具を最適配置していきたい人

M800は「万年筆であることを主張してくる」一本です。線の太さに最初は戸惑っても、体験としての豊かさが勝るなら、あなたの生活に居場所は必ず生まれます。

私はこのM800を、これからも瞬記のレギュラーとして使い続けます。緑縞という象徴と、キャップを少ない回転で開けてすぐ書き出せる軽快さ、そして“万年筆で書いている”という濃い実感。どれも替えがききません。限定色が出たら迎え入れる未来も、正直かなり見えています。**役割を与え、最良の条件で使い切る。**その中でこの一本は、私の筆記時間を確実に豊かにしてくれる相棒です。

それでは今回はこの辺で~